看護師になって10年が経ち、知識も技術もしっかりとキャリアを重ねてきた30代。
ライフステージも変わり始める頃です。
仕事とプライベートの両立の難しさや、将来への不安や業務上の葛藤など、大きなストレスを抱えるようになります。
そんな30代の看護師の皆さんにぜひ読んでほしくてこの記事を書きました。
つらくなった時にこそ、読んでほしいです。
頭をよぎる『退職』という二文字
あなたは、長い年月、看護師としての道を歩んできました。
看護学校を卒業し、看護師国家資格を取得したその瞬間、未来は輝かしく、希望に満ちていたことでしょう。
必死に勉強し、辛い実習を耐えた甲斐がありました。
看護師として、初めて看護の世界に足を踏み入れた日のこと、覚えていますか?
不安と期待が入り混じり、緊張と責任感で胸が一杯になったのではないでしょうか。
この日から、新たな環境でのあなたの挑戦が始まりました。
新人としての一年は、まさに試練の連続でしたね。
学校の授業や実習では習わなかった多くの出来事に直面し、そのたびに悩み、苦しみ、涙した日もありましたね。
命の重さを身にしみて感じたのではないでしょうか。
多くの技術を習得するため、先輩の後ろ姿を追いかけ、毎日必死に勉強し、一日でも早く一人前になりたくて努力した日々。
どれほど多くの時間を費やし、どれだけたくさんの努力を重ねたことでしょう。
その努力が実を結び、いつしか一人前と呼ばれるようになりました。
業務を一つ一つ丁寧に、かつ確実にこなせるようになり、あなた自身の成長を身を持って感じることができたと思います。
これまでの道のりは決して平坦ではなく、山あり谷ありの険しい道でしたね。
年月が経つにつれて、日々の忙しさは増し、あなたの肩にかかる負担はどんどん大きくなっていきます。
交替勤務や長時間勤務など激務が続く中で、やりがいを感じる一方、体力的にも精神的にも辛さが増していったことでしょう。
そして、中堅と呼ばれる年代には、後輩の育成や教育にも携わるようになり、ますます責任が増していきます。
仕事とプライベートの両立など、思うようにいかないこともたくさんあり、時には投げ出したくなる時もありましたね。
気づけば管理職となり、上司と部下との板挟み、委員会に会議、これまで以上に業務も増え、それをこなすだけで精一杯になってしまうことも。
本当はもっと患者さんに寄り添ってケアもしたいのにできない・・・。
そんなジレンマに陥ってしまいます。
全てが複雑に絡み合い、ストレスもどんどん大きくなっていきます。
本当は誰かに弱音を吐いて助けてほしい、どうにかしてほしいのに、結局誰にも相談できず、一人で悩みを抱え込んでしまいます。
あなたは必死に耐えようとしますが、ふと、『退職』の二文字が頭をよぎるようになります。
なのに、任された業務は山のようにあります。
責任感の強いあなたは『退職』などと言い出すことなんかとてもできません。
そのことがますますストレスを増強させていきます。
あなたの好きなものはなんですか?
苦しい時には、何もかもが重く、暗く感じられ、出口が見えないように思えることがあります。
あなたが日々感じているストレスは、はかり知れません。
まずは、深呼吸をして、ほんの少し、自分自身に優しくなってみましょう。
患者さんに優しい言葉をかけるように、自分自身にもやさしい言葉をかけてあげてください。
『大丈夫?疲れていない?』
『少しくらい休んでもいいよ。』
看護師という職業は、多くの命を支えるという大きな責任を背負っています。
その責任に押しつぶされそうになる時もあります。
だからこそ、自分の心と体を大切にすることが必要なのです。
ケアを怠ると、心と体のバランスを崩して限界を迎えてしまいます。
ーあなたの好きなものはなんですか?ー
短い時間でも、好きな音楽を聴いたり、お気に入りの本を読んだり、ほんの少しの楽しみが心の支えになることがあります。
趣味に没頭したり、自分が楽しいと感じる活動を取り入れることで、心のエネルギーを回復させることもできます。
例えば、無心になって絵を書いたり、大好きなアーティストのライブに行ってその世界に入り込んだり、自分自身にとって心地よい時間や、リフレッシュできる瞬間を確保することが大切です。
また、適切な食事や睡眠、適度な運動も心身の健康に大きく影響します。
忙しい業務の合間に、自分の体をいたわることも忘れずに。
質の良い睡眠と栄養が、あなたの元気につながります。
体調が良いと、自然と心も軽くなり、ストレスも少しは和らぐでしょう。
自分に優しく
看護師は、とかく自分に厳しくなりがちです。
患者さんの命に関わる仕事ですから、当然なのかもしれません。
そして、自分自身にもなかなか優しくなれません。
失敗すると、自分が悪いと責めてしまいます。
なんなら、尾を引きずって立ち直れないときだってありますよね。
そんな時、あなたはどうしていますか?
患者さんに優しくするのは簡単ですね、仕事だと割り切れるから(笑)
そんな時は、あなた自身にも優しく接してあげましょう。
責めたって何も解決しません。
自分の失敗を認め、許すことも必要です。
そして前へ進みましょう。
自分自身を大切にすると、自分に優しくすることができます。
自分に優しくすることは、決して無駄なことではありません。
自分自身に優しくすると、心も穏やかになります。
ひとりじゃない
患者さんのために献身的な看護をしている姿は必ず誰かが見ています。
時にはその成果が見えにくく、孤独を感じてしまうこともあるでしょう。
それでも、あなたの努力は決して無駄ではありません。
あなたが支えてきた命、心に寄り添ってきた患者さんたちの心に刻まれています。
そのことを忘れないでください。
そして、あなたは一人でこの道を歩んでいるわけではありません。
同僚や友人、家族があなたを支えてくれています。
時には、上司や同僚、後輩との関係で悩むこともあるでしょう。
そんな時は、素直に誰かに助けを求めてもかまいません。
辛い時には、信頼できる仲間や上司に相談し、サポートを受けることも必要なのです。
ふと立ち止まり、考えてみてください。
あなたの気持ちや悩みを理解し、寄り添ってくれる人が近くにいませんか?
時には投げ出してもいい
つらいと感じた時に、その気持ちを無視して抑えることをしないでください。
今、あなたが感じている気持ちがどんなにつらいものであっても、きちんと受け止めることが大切です。
もし『退職』を考えるのであれば、それも一つの手段です。
そこから新たな一歩を踏み出すこともできます。
30代、まだまだ!
進む道はいくつもあります。
自分自身を大切にし、心の声に耳を傾けてみてください。
自分にとって何が一番良いのかを考え、冷静に判断することで、より良い未来へとつながっていくでしょう。
おわりに
あなたがこれまでに看護師として積み上げてきたことは、決して小さなものではありません。
たくさんの患者さんの命を支え、献身的なその姿は、本当に立派で尊いものなのです。
今は苦しい時期かもしれませんが、その先にはきっと明るい未来が待っています。
辛い時期を乗り越えた先には、新たな成長と大きな充実感が待っています。
あなたが今感じている苦しみも、未来のあなたにとって大切な糧となります。
自分を責めることなく、一歩一歩前に進んでいけるように、心から応援しています。
どうか、自分自身を大切にし、自分自身に優しく接してあげてください。
あなたが進む未来を
心から応援しています。
看護師の仕事を辞めたくなったら…
看護師は、自己を犠牲にする方が多いです。
自分が少し我慢すれば…と自分を抑えたり。
そして失敗すると、自分が悪いと責めてしまう。
良い面も悪い面も含めて、看護師って本当に責任感が強い!そうでなきゃ続けられない職業ですよね、看護師って。
私自身40代後半になり、自分もそうだったと感じるし、後輩たちを今までたくさん見てきてそう思います。
今の自分だから分かることだし、あの頃は必死だったと振り返ることができます。
だからこそ、今のあなたに伝えたいのです。
もっと自分を大切にしましょう。
患者さんを大切にするだけが看護じゃない。
もっと自分に優しくしましょう。
人に優しくしたいなら、まず自分から。
もっと自分を好きになりましょう。
自分を嫌いになったって誰も得をしません。
自分のすべてを許しましょう。
責め続けてもしかたありません。
もっと自分を褒めましょう。
だって、誰がなんと言おうと素晴らしいんですもの。
そして、時には自分を甘やかせましょう。
甘えたって誰も困りません。
そんなかわいい自分をだれよりも愛してあげましょう!